「もう他人を羨まなくていいのです。自分でも手に入れたのですから。」

張医師は私と主人の手をとって、「妊娠しましたよ」と仰いました。心の中の喜びは言葉では言い表せません。もう私は他人を羨まなくていいのです。私は今、自分でも手に入れたのですから。

私は今年32歳になります。主人とは結婚して2年になります。結婚してそれほど経っていませんが、私は早く子供が欲しかったので、結婚してすぐに不妊症外来を受診しました。検査を受けて、不妊症の可能性が無いか確認したかったのです。
病院で一通りの検査をし、そのうちの一つである卵管造影は大変痛く苦しいものであり、私は恐怖を覚えました。ただ検査をしただけでこれほどショックを受けることになるとは思いもしませんでした。検査の結果は大変悪いというものではありませんでしたが、今回の検査の過程で自分は不妊症なんだと感じました。妊娠して子供を産むということがこれほど難しいことだとは思わず、気分は落ち込みました。
卵管造影が苦痛だったこともあり、その後私は不妊症外来から足が遠のいてしまいました。不妊症の治療にはたくさんのお金がかかるし、心身ともに負担が大きいと感じたからです。
その後友人からの紹介で漢方医のもとを訪れ、1年試しましたが、私のお腹が大きくなることはなく、私より後に結婚した友人達のおめでたのニュースを聞くたびに、何ともいえない気分になりました。街中で子供を見かけると、思わず見入ってしまい、母になるという夢が、夢の中でしか実現できないような気がしました。

姑が偶然張医師の「自然周期治療法」の記事を主人に見せました。その時は以前の辛い経験から気に留めませんでしたし、自分が不妊症とは認めたくない気持ちがありました。しかし、やはり積極的にならなければいけない、年齢を重ねるにつれて母になることは難しくなると思い、3月13日主人と一緒に張医師のもとを訪れました。
張医師は私達に何の検査もしなくてよいこと、治療は薬の服用がメインで、注射がサブであること、更に費用も従来の治療のおよそ半分であることを告げました。きっとすぐ子供を持てる、子供を持つことは困難ではないと仰って頂き、「心の川」という本を下さいました。私達はすぐに体外受精の治療を受けることを決め、治療がスタートしました。1週間に渡って薬の服用と注射の接種、エコーを使って卵子の数を観察し、3月22日に採卵を行いました。採卵の手術は麻酔をする必要はなく、痛みも感じませんでした。3月24日に移植をしました。移植の際も特に何も感じませんでした。移植後は4月8日に妊娠判定の検査をする予約をして、3時間ほど横になった後、病院をあとにしました。

治療はまったく苦痛がなく、どちらかというと妊娠判定を待つ間の方が焦って辛かったです。以前張医師が絶対読むようにとパンフレットをくれたのを思い出したので、それを読んでみたところ、私の視界が急に開けた気がしたのです。そこには「不安とはある種の感覚。人生で挫折に行き当たるのは正常なこと。挫折と苦境に立たされた時、最悪の事態を考える必要はない。良い方向にものごとを考え、心の中に希望があれば安らぎが生まれ、未来が生まれる。自信さえあれば、失望の中でも希望が見える」とあったのです。

ついに妊娠判定の4月8日になりました。張医師は私と主人の手をとって、「妊娠しましたよ」と仰いました。心の中の喜びは言葉では言い表せません。もう私は他人を羨まなくていいのです。私は今、自分でも手に入れたのですから。張医師と医療スタッフの方々の技術とケアで、私は治療と不妊という影から抜け出すことが出来ました。皆様に感謝いたします。張医師の仰るとおり、私達は飛行機という交通手段を選び、最速で目的地への到達に成功したのです。