(母子手帳とエコー写真)
私と主人はどちらも教員で、3年前に結婚した頃からずっと子供が欲しいと思っていました。二人とも子供が大好きで、結婚を3ヵ月後に控えた頃からいつ子供を授かってもいいと思っていましたが、自然妊娠はしませんでした。私は一度病院で診てもらおうと思いました。もう30歳になっていることもあり、早めに受診した方が1~2年してから何か問題が分かるよりはいいと考えたからです。
まずは近所にある台中では有名な病院で検査をしてもらったところ、やはり色々問題があることが分かりました。特に衝撃的だったのが、病院のスタッフの方が報告書を手にしながら「これはひどい」と呟いたことでした。その瞬間、涙が零れ落ちました。両方の卵管閉塞に加え、卵巣が早期老化の傾向があるとのことでした。幸い主人の精子は正常だった為、先生のアドバイスのもと、唯一の選択ともいえる体外受精を行うことにしました。
同じ病院で3回の従来の体外受精治療を受けましたが、いずれも失敗に終わりました。治療の内容は回を重ねるごとに注射の数も増え(100本を超える数)、薬剤の量も増え、成長ホルモンまで打ちました。それもこれもただただ卵子の質を上げるためでした。3回目の治療のときに自費で免疫異常を調べる検査をしたところ思いがけず問題が見つかり、医師から「抗体グロブリン」を打つようにとの診断を受けました。きっとまだ妊娠するタイミングでは無かったのでしょう。私は1年間休むことにしました。
この1年間、私はまじめに運動し、栄養食品も積極的に取り入れました。また漢方医のアドバイスの元、身体の具合を調整し、今年1月友人からの勧めで大きな病院でもう一度試してみることにしました。大きな病院の方が設備も整っているし、血液検査の結果も1~2時間という短時間で知ることが出来るからです。ちょうど中国医薬学院の産婦人科のホームページを見ていたところ、張宏吉医師の紹介を見つけました。張医師が推奨するのは「自然周期療法」という治療法で、それは服薬がメインで注射はサブというものでした。私はすぐに受診の予約をとりました。
張医師はとても親切で、患者の立場に立って考えて下さり、私達の不妊治療の道のりがとても苦しいものであることを理解して下さる方でした。
治療が始まりました。私の卵巣は早期老化の傾向がある為、採卵数は多くなく、たったの2~3個でした。採卵の間、張医師の技術と心配りのおかげで安心でき、麻酔を使わない手術でしたが、私は痛みも無く採卵を終えました。術後も15分ほど休憩しただけで起き上がることが出来ました。
幸せなことに、5月4日の採血で妊娠を確認しました。「赤ちゃんがやってきた!」私と主人の喜びは言葉では表せません。エコーで赤ちゃんの心拍を見るたびに、なんともいえない感動を味わっています。張宏吉先生と医療チームに大変感謝致します。